JF便り<日本語教育編・21号> 平成21(2009)年度 専門日本語研修(文化・学術専門家)参加者からの報告です!

関西国際センター

関西国際センターには、「専門日本語研修(文化・学術専門家)」という研修があります。海外の日本研究者、大学院生、図書館司書そして学芸員の皆さんを対象としたもので、2カ月と6カ月のコースがあります。 今年度の6カ月コースに参加し、昨年12月に帰国したAnna TRZASKA(アンナ・チャスカ)さん(ポーランド)、Julio César ABAD VIDAL(フリオ・セサル・アバド・ビダル)さん(スペイン)、Mercè ARDIACA JOVÉ(メルセー・アリディアカ・ジョベー)さん(スペイン/ドイツ在住)から、研修に参加しての感想が届きました。研修仲間へのインタビューも含まれています。ちょっと耳を傾けてみましょう。


【感想文】


<センターの生活>
センターには利点がいっぱいあります。例えば、センターの図書館は小さく見えるけど、日本で一番優れている図書館ですよ。文献もたくさんありますし、司書の方々は、日本語がまだ上手ではない人でも、自分の研究や興味に役に立つ資料を紹介したり、資料を探すのを手伝ったりしてくださいます。また、センターの施設にはジムもあるし、自転車も借りられるし、いろいろなスポーツができます。自炊したい人は台所を使用することもできます。
センターは雰囲気もいいです。特に受付のスタッフには困った時助けていただいたりして、明るい環境を作っていただきました。

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「京都探検」で、金閣寺に行きました。

<研修>
関西国際センターは日本語の学習と研究活動の両方をサポートします。先生方も熱心に指導してくださいます。研修では、自分の興味や日本語能力の弱点に合わせて選択科目が選べます。個別授業のおかげで、一人でどうしても読めなかった資料を、先生と読んだりすることもできます。
また、研修では日本語の勉強だけではなく、伝統的な文化も体験できます。日本人と交流するチャンスもたくさんありますので、希望者は会話パートナー、ホームビジットや小学校訪問等のプログラムにも参加できます。

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●司書のCHA, Se Eun(チャ・セ・ウン)さん(韓国)より
研修で学んだことで、司書としての私の仕事に最も役に立ったのは以下のことです。
1. 資料の収集や情報の検索できるようになったこと
外国語の資料に関する情報の検索方法や収集方法について勉強になりました。
2. 日本人の利用者についてのレファレンスサービスについて調べたこと
司書や調査員にインタビューをしたり、国会図書館や公共図書館などに行ったりして、どんなレファレンスサービスがあるかと調べることができました。
3. 日本の法令についての知識を深められたこと
私の研究のテーマは日本の法令情報の検索方法です。研究活動期間に国会を見学して、国会の役割や活動、立法過程について調査することができました。

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日本文化体験の一環です。よく似合うでしょう?

●学芸員のLEE, You Rim(イ・ユリム)さん(韓国)より
専門活動集中時間は本当に役に立ちました。色々な博物館や美術館の展示を見学しながら、対象によって異なる展示方法や、韓国と違う展示技法を知るようになりました。また、博物館や美術館の展示図緑、ワークシート、クイズと様々な教材を使って、日本の博物館の展示教育の現況を観察できました。さらに、美術史と私の仕事に関する専門用語も学ぶことができました。

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集大成の「発表会」が終わって、達成感いっぱい!


なかなか楽しそうな様子ですね。私たちは今後も、日本に興味がある世界各国の人たちとの出会いを、心から楽しみにしています。

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